ホアン・アイダル氏講演会

 昨日はホアン・アイダル「教皇フランシスコの就任を祝って」(上智大学カトリックセンター主催、上智の座シリーズ第6回)に参加。アルゼンチン出身のアイダル氏は、司教養成の期間、現教皇のもとで勉学を重ね日々を過ごした。現教皇の「魅力」を「外から来た教皇」というキーワードで紹介。
 第1に、ヨーロッパの外から、ということ。南米初の教皇で、伝統に縛られすぎずに済むのではないかとのこと。アイダル氏によれば、ヨーロッパの視点で見ていたのでは、「フランシスコ」という名前は出てこなかったのではないかという。
 第2に、イエズス会初という意味でも外からと言えるとのこと。外に出ることを「イエズス会的」とアイダル氏は形容。新教皇は昔から内部で問題が煮詰まったときには「外に出ましょう」とよく発言したとのこと。内部の問題で手一杯になっているときは、往々にして大きな使命を忘れていがち。
 第3に、基本的なものの考え方、価値観、生き方が、通常の社会の感覚と違う点で「外から」と言えるとのこと。教会政治やイデオロギー、メディア露出を極端に嫌ってきた人らしい。カトリック教会がこのような人を選んだことに、教会にはまだ健全なところがある、とアイダル氏。
 アイダル氏によれば、教皇フランシスコはアイデアマンで、新しいこと、違うことを恐れないとのこと。もともと、聖木曜日の洗足式では、教皇が神学生の足を洗う伝統的な習慣があるが、新教皇はそれを内輪のものにしても仕方がないと考えたらしく、受刑者の足を洗ったというエピソードを紹介。