2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Munichの日本版パンフ

昼食の洗い物を終えて、ほっと一息、お茶を飲みながらふと外を眺めたら雪が降っている。リールの雪はさらさらした粉のようなものが多いのに、今日はずいぶんと湿気を含んで、日本の雪みたいにばしゃばしゃ降っている。 先ほど日本から届いた荷物の中に、「Mu…

一時帰国に際して和書を仕入れる

一週間の日本滞在を終えてリールに戻ってきた。国際研究会議のお手伝いに多くの時間を割くことになり、日本で読もうと思って持ち込んだフランス語の本は(予想通りとはいえ)一行も読めなかった。滞在中に一度は更新しようと考えていたブログにも、手をつけ…

漠然と、ユマニテを思う

同じ事件が起こったときの受け取り方の違いは、まあそれはそれは複雑な背景があるのだろうし、貧富の差を含め、色んな社会状況の違いと、教育の違いが大きいのだろうけれど、最近に限らず、あちこちで起こっている物騒な事件を見るにつけて、改めて感じてい…

米英露仏政治指導者の宗教観――新刊紹介

前回のエントリーでは、多くのアクセスをいただきまして、ありがとうございます。超マイナー・ブログのつもりでしたから、おそらく一番驚いているのは私(たち)だと思います。張っていただいたリンクを手がかりに辿って、いろいろと秀逸な記事も読むことが…

マホメット・カリカチュア事件

ここのところ、日本も含め、世界のメディアを賑わしている「預言者風刺漫画問題」だが、この進行中の事件を自分なりに、暫定的に、整理してみたい。思い立った理由は、この事件が「フランスのライシテ」や「宗教と民主主義」という私が関心を抱いている問題…

幸田文と奉仕精神

幸田文の読まれ方には様々あると思うが、今回私は「仕える人」の視点やあり方に関心があって、彼女の作品を追っていたように思う。偉大なる学者小説家である幸田露伴を父に持ち、その父から「お前は学問には向かない」と早くからレッテルを押され、10代の半…