秋の予定

 夏の仕事は最低限こなしたつもりなのだが、本当に最低限しかこなせていない。貯金が少なくて困る。いよいよ「勉強の秋」到来であるが、乗り越えられるだろうか。。。

(I)学会・研究会での発表
・9月12日「『二源泉』以前のベルクソン哲学における宗教性」(日本宗教学会京都大学
※念願の第2部会デビュー。宗教哲学の本場、京大の学会でこうした宗教哲学系の発表をしたかったのです(笑)。はからずも、私の次に発表なさる方のタイトルが「ベルクソン形而上学の宗教的志向性――『二源泉』以前の展開」というもので、情報交換が楽しみ。
・10月3日「ケベックにおける「倫理・宗教文化」教育とライシテ」(日本ケベック学会、明治大学
※シンポジウム「ライシテと「多文化主義」――ケベックとフランスからの問いかけ」に参加。貢献できることと言ったら、登壇者の平均年齢をぐっと下げることくらい。というのは冗談だが、試運転的な発表。開き直って盛り上げたい。
・11月7日「二つのライシテ――スタジ報告書とテイラー=ブシャール報告書を読む」(仮題)(宗教法学会、愛知学院大学
※春の学会にはじめて顔を出したのだが、もう出番が回ってきてしまった(汗)。新しく知り合った方々から仕事の声をかけられるのが嬉しくて(きっとそういう時期なのです)、引き受けてしまった。フランスのライシテ関連で自由にと言われ、ケベックとの比較を交えればむしろ論点が豊かになるのではないか、10月のシンポとの関連がつけられるのではないかと期待。フランスとケベックの比較ということでは、日本では工藤庸子先生が先鞭をつけておられる。そこから学びながら、自分なりの見方を育てていくことが課題。タイトルはまだ仮題なので、大きく後退する可能性あり。
・11月4日「日本宗教史研究への回帰――ライシテの視点から」(仮題)(島薗ゼミ、東京大学
※順番が前後するがおまけとして。師匠から、何か学部生を相手に喋ってほしいと依頼を受けたもの。院への進学を考えている向学心のある学生も少なくないとのことなので、先輩風を吹かせて、というのでもないけれど、自分自身が院に進んでから今までの研究を振り返りたい。近代日本宗教史研究から出発して、フランスのライシテを学んだことは、今思えば、先生の広すぎる研究フィールドからちょっと抜け出したかったのだろう。フランスでそれなりに研鑽を積んで、近代日本宗教史を見返すと、改めて先生の偉大さを知るのではあるが、たぶん見方に違いも出てきているはずなので、それを先生にぶつけつつ、そのドラマを学生に見せたい。

(2)論文
9月末までに1本。11月中旬までにフランス語1本、日本語1本。どれも原型はできている(つもりな)ので、何とかなるかなぁ。でも授業との兼ね合いがあるし。余力があれば、もう1本といきたいところなのだが。

(3)授業
夏休み中にもっと準備を進めておきたかったのだが、これは実質的に自転車操業になってしまう。

(4)訳書
ゴーシェの共訳が年末までに出るかなあ。
もうひとつの共訳書は、私の翻訳の担当部分はAnnexesだけで、すでに目処がついているのだが、キーワード解説(的な解説論文?)と年表作成を請け負っている。キーワード解説は、いくつかまだ山が残っている。こちらは年度末までに出ればよいという感じのよう。

(5)各種書類作文
申請書類は連敗中なので、やらないとなぁ。面倒くさいけど。特に2敗目のダメージが大きくて、いろいろなことを考えてしまった。今週に入ってようやく立ち直ってきたところ。いっちょ前に落ち込んでやがる自分を見て、軸がしっかりしていないなぁと痛感。こういうことについての「まだ若い」は自慢にもならない。不惑のアラフォーへの道険し。

(6)ケベック出張用意
来年早々に行くと思うので。わざわざ一番寒い時期を選んで行かなくてもと思うのだが、できるかぎり準備して、実りあるものにしたい。

 すでにいろいろ抱えていて、それなりに広がっているところもあり、充実感も覚えているけれども、注意が行き届いていないことに自分で気づいてはっとして、不安に駆られたりもする。どうもバリバリという感じではない。もうちょっと自分の体のことと、自分の仕事のスタイルのことを考えて、意識を高めながら、学習を続け、力をつけていきたい。