鉄道画家 松本忠の個展

 応援部時代の先輩や後輩そして同期には、しばしば風変わりな人物がいたものだが、同期で東北大の団長をやっていた松本忠は、今は鉄道画家として活躍している。そんな彼から、個展の案内ハガキが届く。3月までいた仙台の住所に送られていたものだったが、2回の転送を経て、運よく手にすることができた。
 ハガキに描かれているのは、「陽だまりの始発線」と題された震災前の石巻線女川駅。彼のもともとの画風からして、「追憶」とか「郷愁」といった言葉を連想させるのだが、今となってはなおさらそのような思いを禁じえない。

 松本忠 個展 「一歩ずつ、線路の果てに見る夢」
 2011年11月1日〜6日
 LBギャラリー(仙台市青葉区大町1−2−1ライオンビル1F)

 仙台での学生時代に鉄道の魅力を知り、会社退職後に移住した福島県郡山市で、絵描きとしてスタートを切りました。これまで東北地方のほぼ全ての路線に乗車し、沿線の様々な風景を描いてきましたが、今年の3月11日以降、それらの路線の多くは、変わり果てた姿となってしまいました。
 鉄道を描くことを生業とする者として、これまでの感謝の思いと復興への祈りを込め、当展を開催し、売上の10%を東日本大震災復興義援金として、宮城県災害対策本部に寄付させて頂きます。
                       鉄道風景画家 松本忠

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