単著が出ました

 博論をもとにした本『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの19世紀フランス宗教史』が出版されました!
 今日が配本日で、アマゾンを見たら、もう載っています。今の段階では表紙の画像が見れないので、楽天のページも張っておきます。

ライシテ、道徳、宗教学―もうひとつの19世紀フランス宗教史

ライシテ、道徳、宗教学―もうひとつの19世紀フランス宗教史

 あとがきに書いたことのほかにも、いろいろと思うところはありますが、ひとまず私の手からは離れたものとして、どのような反応があるのかないのか、期待と不安を抱きながら見ていきたいと思います。
 定価は6000円(+税)なので、安いとは言えませんが、参考文献を含めて600ページほどのものなので、値段は極力抑えたつもりです。
 こちらについて思うことは、ちょっと簡単に記しておきたいと思います。学術出版については、出版助成の制度もあるのですが、これに通ると、もちろん著者の経済的負担は回避できるのですが、実は定価そのものは高くなってしまうという事情があります。儲けが出るとまずいからということのようなのですが、学術を振興したいのか、停滞させたいのか、よくわからない制度だなあと個人的には思っています(誤解があったら申し訳ないです)。書類を書くにもエネルギーが要りますし、落ちれば落ちたでそれなりにショックなので、そこにつぎ込むエネルギーがあったら、少しでも本そのものの文章が読みやすくなるように推敲するほうが大事ではないかと考えました。初版の印税は放棄して、定価を抑えました。多くの研究者がそうだと思いますが、あとは献本のために一定数の本を買い取ります。これは自腹です。そういう形での定価6000円なので、リーズナブルな値段だと思ってくださる方が少しでもいると、ありがたいです。