オランダでお腹いっぱい

kiyonobumie2007-07-23

 オランダは食べ物がいまいち、と聞いていたような気がするのだけれど、今回の旅行では運良く、毎回おいしいお店にぶつかった。あまり期待はせずに、まずいものフレッシュじゃないものどこでも食べられるものだけは食べたくないね、と、夫婦してそれなりにアンテナを張りながら街を歩いていた甲斐があって、普段味わえないものに出会うことができた。デン・ハーグは国連の建物などもあり、また王室が住んでいたりすることもあって、レストランは国際色豊か、とホテルに置いてあった観光案内所発行の雑誌に書いてあったので、別にオランダ料理にはこだわらなかったけれど、結果的にはまあまあ現地ものが食べられたのかな。ポイントは地元の人がたくさん入っていること、とは誰かに聞いた話。
 さて初日の夜にホテルの近くを歩き回ってピンと来たのはギリシア料理屋「クノッソス」(全然現地ものじゃない;;)。平日の夜でも、お店は大賑わい。料金もお手ごろ。食べたのは、フェタ(ギリシアの山羊乳チーズ、フランスでもポピュラー)とオリーブと獅子唐?のピクルスの盛り合わせ、フェタのフライが前菜、メインはお店のメイン盛り合わせプレートを1人前頼んで、ビフテキみたいなのとか、ケバブみたいなのとか、オリーブオイルで調理した肉料理いろいろと、ポテトフライ、キュウリのヨーグルト和えとかが乗っている大皿料理。プラス、パパのワイン半リットル。これで十分お腹いっぱい、で40ユーロしなかった。安い!お店のお姉さんも美人で、さばさばしていて感じが良かった。大柄ブラックのボーイさんは人懐こくてひょうきん。まあちゃんがポテトフライを食べていたら、ギリシア料理食べたら大きくなるぞ、うちの息子は3歳だけどもうこんなにあるんだ、と私が椅子に座った高さくらい(110センチくらいかな?)で手をひらひら。うそでしょ!そういえばこの街も確かに、移民度が高そう。ムスリム、アフリカ系が多いのはリールも一緒、でも東南アジア系の人(インドネシアはオランダ領だったから)も結構いるみたい。でもフランスより混ざってない印象。

 翌日はデルフト、お昼ご飯のあてがあまりなくて、疲れてきた頃に、ふっと気になるお店発見。小さいお店だけど、窓からお惣菜っぽいものが見えて、人の出入りが多そう。入ってみたら、チーズ・ワイン・ハムなどの量り売りのお店で、ハムやオリーブなどの生ものコーナーが手前で、カウンターの辺りに丸っこいゴーダチーズがデンデンデンと棚に並び、奥はワインカーヴ、お店の中では、あのハムとこのチーズ、このパン、という感じで注文通りに切ってその場でサンドイッチにしてくれる。前に並んでいた人の注文を何となく見つつ、店員のお姉さん(とってもいい感じ)に、おすすめはどれですか?と聞いたら、チーズはマイルド・ミディアム・ストロングのどれがいい?と聞かれたので、ミディアムとストロングをひとつずつ注文。見ていて驚いたのは、チーズの量。スライスしたものを、バターを塗ったパンに4枚くらいはさむ。それだけ。ふんだんに切ってくれて、おいしい部分だけをたっぷりはさんでくれるので、チーズだけで厚さ7ミリくらい。一応生ハムも別に買ったけれど、これだけで十分おいしいので驚き!パン自体にはあまりフランスパンのようなうまみがないのだけど、とろっとしたチーズのおいしさとパンの軽い歯ごたえが絶妙。感動しながら食べていたら、まさえがチーズを次から次に欲しがる。うちの赤ちゃん、味がわかります。と、油断したら、パンごと半分持っていかれてしまった。結局マイルドのチーズをはさんだサンドイッチも注文し、お勧めゴーダチーズのサンドイッチ、3種類とも食べました。これが一つ2ユーロしないなんて、安すぎ。

 2日目の夜はパッサージュというこじゃれたアーケード街の入り口の、新しめのレストラン。ランチもディナーも、おしゃれなフレンチ・イタリアン混合といったメニューで、値段もそこそこ。量はいらなかったので、二人ともメインのみをオーダー。パパは赤魚のグリル、私は鴨のグリル。生ハムで野菜をロールして、バルサミコ風味のソースをかけた軽い前菜もついて感動。グリルはどちらも焼き加減・塩コショウ加減ともばっちりで温野菜たっぷり、ソースもきちんとオリジナル。ポテトのケーキと温野菜は同じだったけど、どちらのグリルもおいしくてお腹いっぱい。まあちゃんもポテトとお魚、もらいました。お店の人がわざわざ出してくれたパンは少し、食べ散らかしてしまったけど。お店の雰囲気もアダルトで落ち着いて良かったし、東京で食べたらたぶん、1万円台のフレンチ・ディナーだろうなあ。そうそう、東京でなら食べられそうなちょっと今時な料理をデン・ハーグで食べることができて感激なのでした。

 最後までついてたのが帰りのお昼ご飯。発車まであと20分、10分で帰ってきてね!と言うパパにまあちゃんをお願いして、何となく走ったら、駅の並びの端っこに、小さなお弁当屋さん風のお店を発見。お魚の惣菜がたくさん並んでいる。あ、前日北海のシーフードを探して食べ損ねたので、最後で見つかったかな?とお店に並ぶ人の注文を見つつ頼んだのが、燻製魚のサンドイッチ2種類と、フィッシュフライ。3つで6ユーロ丁度。フライは、その場でぱちぱち揚げていて、大量に買っていく男性もいた。予感的中、このお店も大当たり。燻製魚は柔らかく薫り高くおいしかったし、フィッシュフライは揚げたてのあつあつ、白身魚ふっくら。ファーストフードっぽいけど、すごく手作りの味で大満足。
 オランダからおいしかったねおいしかったねと言いながら帰ってくるとは想定外。どれもまた食べたいなあ。(ふ@食べ物担当)