仏大統領、今年もCRIFの夕食会に

 2週間前に引き続いて、この週末は「げ」のつく症状に悩まされて、1日に10回以上もトイレに通い詰めた。ちょっと原因がわからない。軽いウイルス性のものを外からもらってきたのだ、一過性のものにすぎないのだと思いたいけれども、自己免疫疾患系のものかもしれない。いずれにしても用心して、もう少し体をいたわる必要がある。と同時に、それで過不足なく力を出す体の使い方を覚えていかなければならない。昨日の午後あたりから体調も回復傾向にある。
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 3月2日、去年に引き続いて、CRIF(在仏ユダヤ系団体代表評議会)の夕食会にニコラ・サルコジが出席した。毎年この夕食会には政界の要人が招かれているが、基本的には大統領の席は設けられてこなかった。去年は、ラテラノ、リャドでの演説の「火消し」のために、この夕食会の場を「利用」した感のあったサルコジだが、今年も「緊急出動」を強いられたようだ。
 一番の原因は、昨年末から今年はじめにかけてのイスラエルによるガザ攻撃。フランス国内では、イスラエルへの「異議申し立て」がしばしば「反セム的行為」となって現われる。内務省とCRIFによってまとめられた統計によると、今年1月に報告された「反セム的行為」は352件。去年全体を通して報告された件数が459というから、たしかにこのペースは速い。
 反セム主義への警戒を目的とする役所BNVCAの所長サミー・ゴズランによれば、サルコジは「ユダヤ人のことを最もよく理解している政治家」だという。どのユダヤ人をどうよく理解しているかが問題だという感がなくもないが、たしかにこの緊急事態においてメッセージを発することは大事だろう。

 「今日、フランスのユダヤ人の多くは恐れを抱いている」とは、CRIFの会長リシャール・プラスキエの言だ。夕食会にはCFCM(フランス・イスラム評議会)の会長ダリル・ブバケールも出席していて、肩を組んで写真を撮ったりしている。政府に近いところでは、ユダヤ教イスラム教は友好的だが、現実は……というところなのだろう。
 去年のCRIFの夕食会では、年内(つまり2008年末)までに中東和平は前進するはずだと楽観的なことをサルコジは述べていたんですがねえ。