まだそわそわ

 降って湧いたような話のほうに、お断りの電話をする。ちょっともったいなかった気もするが、足場を固めることが先決。ケベック行きも3日後に迫っているではないか。
 今回の研究旅行では、CEETUM(モントリオール大学連合民族研究センター)を中心に、いちおう以下の3つの課題に取り組むことになっている。
 (1)ケベックの宗教事情について、制度的・社会的なことがわかるような文献を集めつつ、この目で現地の様子を確かめる。
 (2)「倫理・宗教文化」教育に関し、いかなる教員養成がなされつつあるかについて、フィールドワーク(×2)。プログラムの責任者にインタビュー。
 (3)「日本の教育における宗教(的なもの)の位置」について講演。パノラマ的な講演原稿は、年末に作成しており、講演自体を乗り切ることは可能だと思うが、教育基本法改正を受けて「宗教に関する一般的な教養」が入ったことで、教員養成のあり方や現場の教育で何が変わっているのかなんてことは、全く知らないなあ。
 というわけで、日本のことについてもケベックのことについても、いかにも素人くさい自分に、今更ながら愕然としている。現地で会う方々にどういうことをお聞きしようか、手元にある論文なんかを読みながらあれこれ考えているのだが、どうも気ばかり焦っていけない。
 見聞を広げるつもりで、もうちょっと楽天的に考えたい。