『民主主義と宗教』合評会@南山大学

 先日のエントリーで刊行をお知らせした『民主主義と宗教』ですが、下記のように、2月26日、南山宗教文化研究所(南山大学)にて、合評会が行なわれます。
 共訳者の藤田さんのブログ、評者の粟津さんのブログ等ですでに紹介されていますが、私のほうからも宣伝させていただきます。
 実にありがたいのは、宗教学関係で、遠方からこの合評会への参加を検討してくださっている方が、複数いる様子だということです。

合評会のお知らせ
南山宗教文化研究所所長
ポール・スワンソン

 このたび、南山宗教文化研究所叢書として以下の書籍が刊行される運びとなりました。

マルセル・ゴーシェ『民主主義と宗教』
伊達聖伸・藤田尚志訳、トランスビュー、2010年

民主主義と宗教

民主主義と宗教

(原著:Marcel Gauchet, La religion dans la démocratie, Gallimard, 1998)

これに併せまして、以下の日程で書評会を開催いたします。ふるってご参加くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

日時 2010年2月26日(金) 17:00〜19:00
場所 南山宗教文化研究所 1階会議室
466-8673 名古屋市昭和区山里町18 南山大学
    電話 052-832-3111

評者   南山大学国語学部フランス学科教授 丸岡 高弘
      南山宗教文化研究所研究員      粟津 賢太
リプライ 東北福祉大学総合福祉学部専任講師  伊達 聖伸
     九州産業大学国際文化学部専任講師  藤田 尚志
      

 これに備えて、評者のお一人の丸岡先生が訳されているジル・ケペルの『ジハード』を読んでいます。

ジハード―イスラム主義の発展と衰退

ジハード―イスラム主義の発展と衰退

 フランスでのイスラーム研究者と言えば、このケペルと、オリヴィエ・ロワが特に有名だと思いますが、ゴーシェの見方を共有しているのがロワ、ゴーシェに暗に批判されたりしているのがケペル、そしてロワとケペルは互いに意識しながら完全に無視し合っている、という状況になっています。そこで、ゴーシェに入れ込むと、おのずとケペルには偏見を持ってしまいがちになるのですが、そういう態度を少し反省しなければいけないな、と思っています。
 この本は、とても浩瀚なのですが、翻訳の日本語が見事で、翻訳書だということを忘れそうになります。