たまには更新をしないと

 開店休業状態のブログだが、ときどきは更新しなければならないと思わされたことが最近あった。それは、大学受験を控えた高校生がこのページにたどり着くこともある、ということを知ったこと。
 とりあえず今は、日々の授業の準備と、今週末にある宗教史研究会と科研の合同研究会の発表のことが気がかり。フランスの宗教学・宗教研究の特色を、制度的な観点に注目しながら論じるというのがお題で、正面から網羅的にやろうと思ったら、膨大すぎてとても一人ではやれないテーマだが、時間が近づいてくるにつれて、どうせやれることしかやれないと開き直って準備をはじめたら楽しい。フランスの文脈におけるある種のメインラインが日本に入ってきていないことが見えてきて、その理由を考えることは、自己理解にもつながっている。
 そのうちのポイントのひとつは、ずばりガブリエル・ルブラで、私は学部生のときにデュルケムの宗教社会学をツマラナイ統計社会学の方向に後退させた人という位置づけで習ったが、理論的・内容的にはともかく、制度に注目するなら、この人に言及せずに、20世紀後半以降のフランスの宗教学・宗教研究(とりわけ宗教社会学系)を語ることは難しいのではないかとさえ、ある意味では言いうる。
 その準備を進めつつ、今年度で退官する恩師について書く原稿のほうが実は締め切りが1日分早いのだ。いいものを書きたいが、気持ちが入りすぎて肩がこってもよくないと思う。感情的、スケジュール的には一気呵成に書きあげたい部分もあるが、まあ今日あたりからちょこちょこ書いていこう。