最近の仕事

2010年度の業績をまとめる用事があったので、そのついでに。 【著書】 『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの19世紀フランス宗教史』勁草書房、2010年、ix-536+50p. 【論文】 「ケベックにおける『倫理・宗教文化』教育とライシテ」『ケベック研究』第2号…

ベルナール・スタジ死去

3月末のヒトの引っ越しに続き、4月半ばにモノの引っ越しも終えたのだが、そのまま授業に突入し、かなり目まぐるしい日々を送ってしまった。 GWに突入し、ちょっとここでしか時間が取れそうにないものを、最低限は進めたつもりなので、今日からまた気持ち…

ギメ美術館のイベント

今回の震災で、メッセージをいただいた方のなかに、シャーマニズム研究で知られるロベルト・アマヨン先生がいます。彼女は、2月に東北大で行われたシャーマニズム研究会のシンポジウムのために、仙台をはじめ東北各地を訪れており、今回の出来事に胸を痛め…

宗教の政治的利用に抗する宗教者の団結

最近は、地震・津波・原発事故、そしてリビアの情勢がメディアの前景を占めていて、思わず見落とすところだったが、ライシテについての興味深いニュース。 ル・モンドの記事とフィガロの記事。 ジャン=フランソワ・コペが、大統領選を睨んでだか、ライシテ…

ヒトの引っ越し

4月から職場が東京になるので、引っ越して来ました。ただし、ヒトの引っ越しのみです。 もともとは、23日から24日にかけて、モノとヒトの移動を同時に済ませる予定でしたが、地震の影響で、引っ越し業者が数日稼働せず、稼働しても燃料調達ができないと…

親類の安否

雄勝の親戚は、命は助かったとのこと。みな高齢なのだが、急いで家の裏山にのぼり、そこで一夜を明かしたそうだ。家はなにせ、漁船のつけられるコンクリ製の海岸から道を隔てておそらく30メートルほどのところ、すべて流されたと聞く。どんなに残念だろうか…

現状

震災後、多くの方々から心配していただいております。 妻子は無事です。健康状態も問題ありません。 ただ、雄勝方面に、安否不明の親戚がいます。 今は自宅にいます。 最初の揺れから、電気、水道、ガスが切れていましたが、 2日後に電気、水道が復旧しまし…

フランスのライシテ――複眼的思考の試金石

研究室の先輩である、葛西賢太さんにお声がけいただいて、「宗教情報センター」のホームページのコラム欄に、表題の「フランスのライシテ――複眼的思考の試金石」を寄稿しました。 ページはこちら。 ライシテ(研究)のフロンティアについて、わかりやすく書…

それにしても誰がまだキネを読むのか

エドガー・キネについての論考に取り組んでいて、とりあえず、その第1稿を仕上げた。原稿の締め切り自体は2月末だから、これだけ見ればスケジュール的には順調だけど、こうやって仕事をできるときに前倒ししないと、いろんなことが追いつかない。 博論の終盤…

近況

1か月ぶりの更新。正月明けは、論文2本、コラム1本、校正2本が重なっていて、どうなることかと思っていたけれども、どうにかなった。 最近は、キネとケベックに取り組んでいる(自分では2Qと呼んでいる)。あとは4月からの授業準備。 最近思っているのは、…

『哲学への権利』上映会@東北大学

今週の金曜日、西山雄二さん監督の映画『哲学への権利』が東北大学で上映されます。東北初上陸と伺っています。私も出かけようと思っています。楽しみです。概要は以下の通りです。 12月17日(金)上映=16:30-18:00/討論=18:00-19:00 東北大学 川内北キャ…

単著が出ました

博論をもとにした本『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの19世紀フランス宗教史』が出版されました! 今日が配本日で、アマゾンを見たら、もう載っています。今の段階では表紙の画像が見れないので、楽天のページも張っておきます。ライシテ、道徳、宗教学…

発表準備

前回のエントリーに収録した、今度の日仏社会学会の発表の予告編で、 私たちは、意識的にせよ無意識的にせよ、痩せ細ったライシテ観を構築しておいたうえで、ライシテは偏狭だと批判しているのかもしれないのである。 と私は書いたのだが、これはある意味で…

日仏社会学会(11月13日@東洋英和女学院大学)

来る11月13日(土)、東洋英和女学院大学にて、日仏社会学会が開催されます。参考URLはこちら。 私は、ライシテがテーマのシンポジウムで発表させていただきます。これを機に、日仏社会学会に入会いたしました(させていただきました)。 プログラムを貼り付…

『政教分離を問いなおす』書評2本

深沢克己先生による、ルネ・レモン『政教分離を問いなおす――EUとムスリムのはざまで』の紹介記事・書評が、『史学雑誌』(第119編第9号、2010年9月)の「新刊紹介」欄に載りました。工藤庸子先生より教えていただきました。政教分離を問いなおす EUとムスリ…

丸善『宗教学事典』発売

丸善の『宗教学事典』が、本日をもって発売のようです。 宗教学事典作者: 星野英紀,池上良正,氣多雅子,島薗進,鶴岡賀雄出版社/メーカー: 丸善発売日: 2010/10/19メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 41回この商品を含むブログ (3件) を見る 私も、見開き2ペ…

グローバル化時代における政治と宗教

今度の土曜日、東北大学で行なわれる東北社会学研究会のお知らせです。(詳細はこちら。) 2010年度東北社会学研究会大会のご案内 日時:2010年10月16日(土) 14:00‐17:00 場所:東北大学川内キャンパス 文科系総合研究棟2階 206講義室(会場地図) 参加…

次女の2歳の誕生日に

次女は無事に2歳の誕生日を迎えることができました。おかげさまで元気にしています。数日前から子ども2人してまた風邪気味で、下の子は今日はおなかが痛いとぐずり甘え気味ではあったものの、夕方あたりから元気になりました。 私もまた風邪をもらいかけなの…

三校校正中・・・

初の単著の三校を直しているが、とんでもないことに気づいてびっくりする。著者校正はこれで最後なので、「危なかった、このままでなくてよかった」と胸をなでおろすとともに、「ミスの根絶は不可能だろう、とんでもないことがやっぱり最後まで残ってしまう…

ケベック学会(10月2日、拓殖大学)

来る10月2日、拓殖大学にて、日本ケベック学会が開催されます。参考URLはこちら。 日本ケベック学会2010年度全国大会 2010年10月2日(土) 会場:拓殖大学C館401教室(東京都文京区小日向3-4-14) 入場無料 大会プログラム 9:30...................受付 10:0…

加藤周一とフランス

9月17日に日仏会館で、海老坂武氏による加藤周一記念講演会が開かれるようです。タイトルは「加藤周一とフランス」。東京にいたら行きたかったなあ。 戦後思想の模索―森有正,加藤周一を読む作者: 海老坂武出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1981/01メディ…

流行に遅れて引きずるタイプ

先週の後半に風邪を引きかけ、土曜日のイベントは乗り切ったものの、日曜日にダウン。昨日も使い物にならず。今日はおっかなびっくりやっているが、かなりのスローペース。 先週の前半に、上の子どもがどっかからもらってきて、妻と下の子どもがかかったあと…

トルコ革命とlaiklik

上智大学「市谷」キャンパスで行なわれる研究会にて、粕谷元先生のご発表「トルコ革命とlaiklik」のコメンテーターを務めることになりました。 日時: 9月11日(土) 14:00〜17:00 場所: 上智大学市谷キャンパス プロジェクト共同室(601号室…

日本宗教学会へ

カナダから帰国して1週間、ちょうど時差ぼけも直ってきたところなのだが、この暑さで、どうにも「きりり」とできない。日本の夏を逃れるという意味では、たしかに一番いい時期に脱出していたとは思うのだが、残暑がこれだけ厳しいと、涼しいところで鋭気を…

カナダへ

国際宗教学宗教史会議世界大会(IAHR)に参加し、その後モントリオール、ケベック・シティで資料・情報収集するため、今日からカナダです。 発表は、Religion Education in Canadaというパネルでの La mise en oeuvre de l'esprit interculturel au Québec :…

ルネ・レモン書評会

7月10日(土)14時より、一橋大学にて、ルネ・レモン『政教分離を問いなおす』の書評会が行なわれます。松平徳仁さんの企画で、声をかけていただきました。クローズドの会というわけではありませんが、会場が手狭のようで、私の宣伝も及び腰ではあります。政…

先週の週間読書人

6月18日発行の『週間読書人』に、宇城輝人氏によるマルセル・ゴーシェ『民主主義と宗教』の書評が載りました。トランスビューの編集部より教えてもらいました。 本書は、イスラームを含む現代宗教を民主主義を脅かす外的要因としてでなく、民主主義の変容の…

日仏会館若手研究者セミナー

来る7月3日(土)、日仏会館にて「若手研究者セミナー」が開かれます。 以下、いただいている案内を貼っておきます。 ご興味のある方、都合がつきましたら、ぜひいらしてください。 私は「ライシテ研究の現在」という、いかにもはったりぶった大きなタイトル…

ジャン・ボベロ教授講演会(追加)

間もなく来日なさるジャン・ボベロ教授の講演会がひとつ追加になりました。 タイムリーな企画でとても面白そうです。急に伺った話で、私自身は行けません(泣)。 「フランスとベルギーにおけるブルカ禁止法制化の動きについて」 日時: 2010年5月17日(月)…

三寒四温をフランス語で言うと・・・

今日の仙台は雨で、少し肌寒いくらい。 たまたま日仏会館のホームページを見たら、アンベール館長のご挨拶のところに 4月の空模様については「三寒四温」という日本語の言い回しを知らされました。 とあったので、思わずフランス語のページも開いてしまいま…